戦艦武蔵はシブヤン海でバラバラになっていた

宇宙戦艦ヤマトは、坊ノ岬沖に沈んでいた大和を宇宙船に改造して、人類を守る旅に飛び立ちます。

こんな創作物を生み出したように、日本人は大和、そして武蔵が原型を留めたまま、海の底に沈んでいると信じてきました。

他の国の戦艦だと、ドイツのビスマルク・ティルピッツ、イギリスのプリンス・オブ・ウェールズなども沈んでいますが、いずれも原型を留めています。

ビスマルクはキャメロン監督の調査班が撮影した映像を見ると、転覆した際に主砲や艦橋が抜け落ちた以外は、戦闘後の姿を留めたまま海底に沈んでいました。

プリンス・オブ・ウェールズに至っては、日本海軍は引き上げて利用しようかと検討していたくらいでした。

 

いつも大爆発する日本の戦艦

大和は沈没時に大爆発した写真が残されています。だから、真っ二つになった大和が海底から発見された時は、やっぱりそうだったのか。。と思いました。

武蔵は艦首を波に洗われながら、静かに沈んでいったと思われてきたこともあり、武蔵はそのままの姿で残っていると信じられてきました。

ところが、某放送局の某番組を見ると、武蔵は原型を留めていたのは艦首だけで、あとは粉々になっていました。

つまり、海外の戦艦が転覆して沈没しても爆発はしなかったのに、日本を代表する大和・武蔵、そして金剛がともに転覆時に大爆発を起こして沈没したということになります。

何か、根本的に艦の設計に誤りがあったのでしょうか?

ビスマルクはイギリス艦からの猛撃で火災を起こし、弾薬庫の熱が上昇し、弾薬庫に注水を行っています。(当時のビスマルクの砲撃指揮官の著書「巨大戦艦ビスマルク」を参照)

でも、武蔵が沈没時は火災は鎮火していたそうです。金剛に至っては火災は全くありませんでした。

 

大爆発の原因を推測してみる

大和の大爆発は煙突から入った海水がエンジンに入って水蒸気爆発したのだと長らく言われてきました。

最後までエンジンが動いていたビスマルクだって、あんな爆発はしていませんし、爆発の色を見ても分かるように、あれは水蒸気爆発ではありません。主砲弾が誘爆して爆発したものです。

某番組では、第二主砲塔が被害がひどいことから、第二主砲塔の中で爆発したと推測しています。

主砲塔の中の可燃物は、装薬と主砲弾です。爆発の原因自体はわかるわけもなく、勝手な想定ですが。。

装薬は非常に発火しやすいですが、戦艦フッドの大爆発の動画等を見ても分かるように、燃焼はしても大爆発にはなりません。主砲弾の誘爆こそが大爆発の原因です。

ただ、通常の主砲弾などは、主砲弾は砲塔の中で信管が装着されるまでは、火災で加熱されないかぎりは爆発することは考えられません。

でも1つ思い出すべきことがあります。

海外の戦艦には無い主砲弾が日本の戦艦には搭載されていました。

対空戦闘用の「三式弾」ですね。

主砲弾は、装薬と弾丸はそれぞれ別の火薬庫に格納されています。武蔵の第二主砲塔で爆発があっとすれば、火薬庫から取り出され、主砲塔に並べられていた主砲弾が爆発したと考えるべきでしょう。

となると、武蔵は対空戦闘中でしたから、主砲塔にあったのは「三式弾」と考えるべきでしょう。

「三式弾」は実績の少ない新型の砲弾です。

武蔵転覆の際に、主砲塔内の「三式弾」が転落等で誘爆したと推測するのが妥当です。

思い返すと日本の戦艦は誘爆事件が多いです。戦艦陸奥、戦艦日向。それらの事件の原因は分かりませんが。。

日本の戦艦に誘爆事件が多いこと、転覆沈没時には必ず大爆発していること、一方海外の戦艦が沈む時に大爆発を起こしていないこと。これらを「三式弾」が誘爆せいではないかと推測すると、とてもすっきり整理できます。

 

大和クラスの主砲塔や主要部分はバイタルパートでがっちりと守られていました。バイタルパートの中での爆発は圧力を逃すことができず、武蔵主要部分を粉々に破裂させる結果となりました。

 

有害な三式弾の対空射撃

そこまでして採用された「三式弾」ですが、対空戦闘での効果は榴弾以下だったようです。

米軍パイロット達は「派手な花火だな」としか感じなかったようで、全く効果がありませんでした。

日本の巡洋艦クラスが主砲を敵機に向けて撃つのはありでしょうが、戦艦の主砲は航空機の移動に合わせて砲塔の動かすことはできません。主砲を対空戦闘で撃つのは全く無駄です。

武蔵は最初の空襲で主砲配電盤の故障し、一斉射撃が不可能になります。艦橋からは各砲塔で照準して砲撃するようにとの命令が下されます。

この不注意な命令の結果、主砲は対空戦闘要員の退避の手順をとらずにぶっ放し、主砲周辺の対空砲の要員を吹っ飛ばしたようです。

このため武蔵の対空弾幕に穴が開き、そこにアメリカの艦載機が殺到したとの話もあります。

 

 

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